アイドルダウンロードショー 鈴木家の人々第1回(2000.12.07)


<ナレーション>
東京都調布市に住む鈴木さん一家は、みんな明るく元気なごく普通の家族。
これはそんな鈴木家の物語です。

あみ「パパーおにいちゃーん朝だよーご飯だよー下りてきてーー」

「うぉ〜〜い」
(滑り台から滑り落ちてくるせい兄ちゃんとパパ)

せいじ「(着地に失敗)あ痛っ」
(さらに上からパパが)
ゴッ
せいじ「!!お父ちゃん〜〜痛い〜今思いっきり入ったお父ちゃーん」
パパ「朝から怒っちゃだめっ。ハッハハハハ」

せいじ「よいしょっと」
パパ「あ〜ありがとありがと。おはようございます」
あみ「おはよーございます」
せいじ「おはようございます〜」

あみ「あれっ?こう兄ちゃんは?」
せいじ「まだ寝てんちゃう?」
あみ「も〜起こしに行くの大変なんだからーもー!」

あみ「行くぞぉーぃ!」
せいじ「GO〜!」
(滑り台に向かってダッシュして駆け上がるあみ)
行け!
!!!
・・・・・
せいじ「あ〜〜〜〜可愛い〜〜!頑張ってるあみは可愛い〜〜!」

あみ「(笑)」

せいじ「じっっくり見よ!(笑)さぁ来い!」

(あみ、笑いながらもう一度駆け上がる)
今度こそ!
・・・
あみ「っははははは(笑) 」
せいじ「あっかんやっぱり可愛い〜〜〜!!!あみはホンマに可愛い!」
(とそこへ普通に後ろの入り口から出てくるこうじ)

こうじ「うるさいなぁー。何やってんの?」

あみ「あれ?二階じゃなかったの!!?」
こうじ「おう、トイレやで」
せいじ 「・・・おい、こうじ」
こうじ「お?」
あれ、こうじのお腹に
せいじ「言うてるやろ?俺らはペンギン!」
こうじ「おう」
せいじ「こんな”ドラにもん”の真似なんかして!」(とポケットを引きはがす)
ベリッ
こうじ「!!!フゥーーー・・・」

<<「ドラにもん」はポケットが取れると力が抜けてしまうのだ!>>
せいじ「マジックテープでついてるだけやがな!」

あみ「んも〜〜何じゃこりゃもう〜(とポケットを拾う)」

あみ「早く食べないと、学校遅れちゃうって言ってるでしょー?はい!(ポケット接着)」
復活?
こうじ「元気、ひゃっくまんえーん・・・」
と飛んでみたものの
こうじ「!!??(くっついたと思ったはずのポケットがないのであわてて)ふ、フゥーー」
再び倒れる
(あみ爆笑)
あみ「うははは、おもしろーい!」
せいじ「おい!そこの二人!ホンマに何してんねん!」
あみ「(再びポケットを拾って接着)ほいさ!」
今度こそ
(こうじ、ポケットを何度も確かめながら起き上がって)
こうじ「元気っ」
こうじ・あみ「ひゃっくまんえーん!!」(ジャンプ)

こうじ「(ポケットを手で押さえつつ)・・・正直冷や冷やしたで(笑)」
あみ「(笑)」
せいじ「(笑)お父ちゃんからも何か言うたってよ!」

パパ「あみ!・・・おみおつけちょうだい」
せいじ「お父ちゃん!」
あみ「ハイハイ!じゃ早くご飯、食べるよ!・・・」
と言いながら・・・?
あみ「ブチィッ!(ポケットを引きはがす)」
こうじ「フゥゥーーーー(また倒れる)」
あみ「(笑)おーもーしーろーい!あはっは・は・は・は・・・ハイ!(ポケットをつける)」
こうじ「(すばやく立ち上がって)元気!ひゃっくまんえーーん」
!!!
(ジャンプの衝撃でまたポケットが落ちて、あわててまた倒れようとするこうじ)
あみ「(笑)」
こうじ「(ポケット拾って自分でつけながら)もうええわ(笑)」
せいじ「(笑)」
こうじ「これ(ポケットのマジックテープの弱さ)考えた方がええで?(笑)
後で反省会や!西尾さん(=おそらくディレクター)(笑)」

 
こうじ「でもな、こうゆう弱点がないとな、人生楽しくないねんで。あみも何か弱点あるやろ?」
!!?
(突然硬直するあみ)

あみ「・・・私もう学校行きたくなぁーい!!」
せいじ「!?何でやあみ!あぁっ!まさかあみ学校でいじめられてんちゃうやろな!?」
あみ「・・・」

せいじ「くっそ〜こんな可愛いあみをいじめる奴はなぁ、兄ちゃんがやっつけてやるぞー!」(とファイティングポーズをとるせいじ)
こうじ「お兄ちゃんすごいなー!お兄ちゃんはホンマいっつもIQの無さを体力で補うなぁ!」
せいじ「・・・(絶句)」
こうじ「それにしてもお兄ちゃん・・・ブッサイクやなぁ(笑)」
せい兄ちゃん(笑)
こうじ「お兄ちゃんもう完全にブサイクのキャパシティを超えてるなぁ!なぁあみ?」

あみ「・・・ウン(笑)」
(がっくり座り込むせいじ)
お兄ちゃんお腹が(笑)
せいじ「あかん・・・あみにブサイク言われたらお兄ちゃんホンマにへこむわ・・・ハァ・・・」

こうじ「そんな事よりあみの話を聞こ!どないしてんあみ?」
 
あみ「あのね?今学校で鬼ごっこがはやってるの。でね、私は足が遅いから、鬼になったら一日中鬼やらされるのー!!」

せいじ「はぁ??それだけ?アホか」
こうじ「・・・お兄ちゃん?「アホか」って。あみはホンマに悩んでんねんで。あみがどれだけ傷付いてんのか分かってんの?」

せいじ「(ハッとして)あみ!!傷付いた!?」
あみ「(涙)うん、かなり」
せいじ「あぁぁ〜あっかん!可愛い妹をかなり傷つけてもーた!せいじどうしたらええねん?せいじどうしたらええ?よく考えろせいじ。・・・そや!特訓や!」
あみ「!!??え?」
せいじ「こうじ!そっち持て!」
(こうじとせいじ、食卓を移動し始める)
えっさほいさ
あみ「??」
せいじ・こうじ「せーの」(と今度はお茶碗持ったままのパパも運ぶ)
えっさほいさ
せいじ「あみ、今からな、俺らが逃げるからあみが捕まえるねんぞ」

あみ「?うん」
せいじ「よーい・・・スタート!!」
せいじを追いかけるあみ

??
(立場逆転で何故かせいじに追いかけられるあみ。捕まり押し倒される)

こうじ「お兄ちゃん?お兄ちゃん!話変わってるでお兄ちゃん!(笑)」
鉄拳制裁
こうじ「お兄ちゃん!(あみを押し倒すせいじを殴る)」
せいじ「痛い!!」
こうじ「お兄ちゃん?出るとこ出よか?(笑)」
あみ「(笑)」
せいじ「でも!分かったことが一つだけある!」
こうじ「おぉ!何分かったん?」
せいじ「あみは、足が遅い!」
あみ「・・・」
こうじ「・・・いや、ずっと言うてるでそれは・・・」
せいじ「それも、ダッシュ力が無い!」
こうじ「うん(笑)」
せいじ「よぉーし、そんなダッシュ力の無いあみには、 これや!」

せいじ「名付けてー!ダッシュ力養成ギブース!」
こうじ「・・・ものすごい質素やなぁ・・・」
(笑)
せいじ「それを付けてここまで来れればもう大丈夫や!」

あみ「うっす!」

(胴体にギブス(ゴムバンド)を回して両端をこうじが持っている)
あみ「よし、がんばる!」
こうじ「あみ、レッツゴー!!」
タッタッタッ
タッタッ・・・?
(なぜかあみが走り出すとともに一緒に走り出すこうじ)
せいじ「何してんねんこうじ!」
こうじ「?」
せいじ「あかんがな!一緒に付いてきたら!」
こうじ「あ、付いてったらあかんの?」
せいじ「あかんよ。お前はここにおんねん!(とこうじを元の立ち位置に戻らせる)よし!これで行くぞー!」
あみ「うん!」
こうじ「あみ!レッツゴーー!!」
パサッ
せいじ「(ゴムバンドを)離すなーー!!特訓にならへん!」
(笑)
せいじ「 さぁあみ、・・・遠くを見ない!!!」
遠くを見るせいじ
あみ「ふふふ(笑)」
せいじ「おい!遠くを見ない!物思いにふけらない!こら!(と目の前で手を叩く)」
ぱちん
こうじ「おわっ(我に返る)」
せいじ「何やってんねん!お前はここに立ってそれを持ってあみを応援する!」
こうじ「分かった!よし、あみ、レッツゴー!!」
あみ「ゴーー!!」

せいじ「来い!よし頑張れ!」
あみ「ふあ、あ、あ、・・・」
せいじ「あみ、頑張れ!」
べたん
あみ「(笑)うぁ〜〜〜」
ずるずる・・・
(耐え切れず倒れるあみを、ゴムを引っ張って回収するこうじ)

(笑)
せいじ「おい!」
こうじ「ん?」
せいじ「まだ無理!それ次の段階やから!こっちに着いたら次それ。厳しめに」
こうじ「おう」
せいじ「おっしゃ、頑張れ!」
次こそは・・・っ
!!!
あみ「くふっ(笑)ふっふっふ」

(笑)
せいじ「あみ!もうちょっとや!こんな感じのあみも可愛いぞ!(笑)」
あみ「(笑)」
せいじ「可愛いなあ何か!」
あみ「(起き上がりながら)やっぱりダメだよ〜〜!あみはダメだ!」
せいじ「何言うてんねんあみ!それぐらいのことで諦めるな!もっと頑張れ!ええんかお前、今頑張らな、一生鬼のままやぞ?」
こうじ「お兄ちゃんすごいなー、一生鬼ってことは、お兄ちゃんの中では大人になっても鬼ごっこする予定なんやー」
(笑)
せいじ「黙れこうじ!今はなぁ、あみの人生の中で、最大の分岐点なんや!そやろあみ!」

あみ「・・・」
パパ「(お茶をすすりながら)いいんじゃない?一生鬼だって」
感動系BGMスタート
パパ「鬼がやだなぁーっと思うから嫌なんだよ。鬼がいいなっと思ったら、一生鬼やってりゃいいんだから!ね?ハッハッハッハッ」

せいじ「父ちゃん何言うねんな!」
(笑)
あみ「そうだよねパパ!よし!私はこれから、鬼を頑張って楽しむぞ!これでいいんだ!これでいいんだ」
 
せいじ「あかんあかん!」
こうじ「発想の転換ってやつやな!」
せいじ「ちゃうわ!あみはもっと頑張らなあかんねん!」
あみ「・・・あーーーっ!!」
せいじ「何やあみ?分かってくれたか!?」
あみ「学校遅れちゃう〜!学校!」
せいじ「学校って、まだご飯も食べてないし!あみの鬼のことも片付いてないし色々とまだ・・・」
あみ「学校!学校!」

(無理やりせいじを玄関へと押していくあみ)
こうじ「・・・西尾さん。ちょっと。」
(西尾さん(笑)を手招きしつつ去って行くこうじ)
(笑)
パパ 「行ってらっしゃーい」

<おわり>


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